「松本人志の採点」で思うこと
タイトルの件、勝手に気になったので色々調べてみました。
今年のKOCでは、水曜日のダウンタウンで「天才松本人志と全く同じセンスを持つ芸人発掘プロジェクト」と言う企画ができるくらい、松本人志の採点は年々注目度が増している。
素人ながら、お笑い好きな私は、笑いを具現化することは難しいと思う。
しかし、唯一審査は数値化される。
「松本人志の脳みそを見れることができる」そんな気がしている。
2015年KOCから松本人志の審査・採点を見ていきたい。
参考として、2001年〜2010年のM-1も見ていますが、初期も初期のものもあるので、あくまで参考程度に…
トップバッター
M-1・KOCを含め、2006年M-1 〜2016年KOCの10年間でトップバッターに”85”をつけている。
基本的に1番は基準点になるので、いくら面白くてもその後もっと面白いことになってしまった場合、点数に差をつけることができない。
つまりこの期間においては、面白さに関係なく、”85”は決めてしまっていた可能性がある。
紳助さんも2005年のトップバッター笑い飯に対して”85”をつけていた。(靴ないネタ)
この点数について「トップバッターなので基準として80。ただトップバッターと言う不利な状況なので+5で85にした。」と言うようなことを話していた。
ちなみに、この時の松本さんの得点は、まさかの”95”。
まあ笑い飯は何度もM-1に出ているので、今までつけた得点も加味している可能性もあるが…
ただ、2016年M-1以降は、「トップバッター85縛り」は無くなった。
2016年M-1→87、2017年KOC→83、M-1→87、2018年KOC→82、M-1→83、2019年KOC→90、M-1→82、2020年KOC→86、M-1→90、2021年KOC→92
ここ3年は90点台もつけている。(蛙亭92点、インディアンス、うるとらブギーズ90点)
きっと”85”の基準はあるものの、今まで何度も審査を経験した中で”ウケ量”や”技術”などを含めて、加点・減点を行っているのだろうと予測する。
序盤(1〜3番手)
トップバッターの点数が決まってからは、相対的評価になってくる。
問題なのは、「どのくらいの差を設けるか。」
2000年台の松本さんは、概ね5点刻みでの差を設けていた(もちろん、微妙な時はそうでない時もあるが…)
ただ、1つ言えることは「同じ点数はつけない」こと。
いや、一度だけ序盤に同点をつけたことがありました。
2007年
これだけ。この一度だけです。
他は、まずは差をつけている。
特に序盤の3組は、最終決戦から脱落する前になる。(もし序盤3組より後の組が全組大すべりすれば、それより低い点数をつければいい。)
ちょうど間だなと思った時に、差が1点しかなければ「うわぁ…つける点数ねぇや…」ってなるだろう。(私だけ?)
近年(2015年以降)で序盤3組の差の平均は7点。
最も差があったのは、2019年M-1の13点。(ニューヨーク82とかまいたち95)
差がなかったのは、2021年KOCの2点。(ジェラードン93と男性ブランコ91)
記憶に新しい2021年KOCは本当に接戦だったんだなと、この数字を見ても分かる。
ダブり
松本さんの採点は同点をつけることは少ない。
同点をつけるのは、多くても2組くらい。
ダブりなしで終わることもある。これが理想だろう。
できるなら最終的に全組1点差で点数付けすることが理想型なのかなと思っている。
2015年KOC以降の審査12回中、2組ダブりは4回。1組ダブりも4回。ダブりなしも4回。
ではダブりはどのくらいから出てきているのだろうか。
調べてみると、7番手以降で同点をつけている。
ただ、何をもって同点と採点しているのかは不明である。
何かしらで1点でも高く・低くつけることは可能かなとは思うのだが…
ここ近年の松本人志の採点は、いわゆる理想型になっている。
(下記は点数のみ抽出)
2021年KOC
97、96、95、94、93、92、91、90、90、89
2020年M-1
95、93、92、91、90、90、89、88、86、85
2020年KOC
95、94、93、92、91、90、88、87、86、85
2020年KOCに関しては、ダブりもなく、89点がないくらいで、それ以外全て1点差で点数をつけている。
コレはえぐい。
始まる前にどんな展開になるのかすでに知っていたかのような採点だ。
2021年KOCは、ダブりはあるものの全て1点差。
これもえぐい。
2021年KOCに関しては、後ほど加筆したい。
最高得点
松本さんは、今までの審査での最高得点は97点である。
それより上は今までない。
97点をつけたネタは
2003年M-1のフットボールアワー、2010年M-1のパンクブーブー、2017年KOCのにゃんこスター、2018年KOCのチョコレートプラネット、2019年M-1のミルクボーイ、2021年KOCの空気階段。
以上の6組のみ。
(意外と笑い飯に97点をつけていないが、松本さんから初めて90点以上を出したのは笑い飯の伝説の奈良県立歴史民族博物館のネタ。)
最高得点はやはり中盤以降で出てくる。
なのでやはりトップバッターが不利なのは致し方ない。
もう決勝からは運の要素が強すぎる。
97点で最も出番順が早いのは、2018年KOCのチョコレートプラネット(6番手)
96点で最も出番順が早いのは、2010年M-1のスリムクラブ(3番手)
95点はすでに記載したが、2005年M-1の笑い飯(1番手)近年で言うと、2019年M-1のかまいたち(2番手)
なので、前半(5番手まで)は95点or96点。
後半(6番手以降)は、今までを超えてくれば97点も考慮する形だろうか。
特筆したい2021年KOC
先ほどダブりの項でも書いたが、全て1点差であり、理想型の採点と記載した。
中でも注目したいのが、ザ・マミィの96点だ。
ザ・マミィは8番手。それまでで1番のウケといっても過言ではなかった。
8番手と終盤。
もう97点をつけてもおかしくないと思われたが、96点。
その次の空気階段に97点をつけた。
あの時になぜ97点の余力を残しておいたのか。
その後の展開を知っていたかのようだった。
松本人志、恐るべし…
さて、今回は松本人志の審査の傾向を見てみた。
もちろん、私自身が勝手に考察したものである。
素人が一丁前に何を言ってるんだ!と思われますでしょうが、
個人的にとても気になったので、記事にしてみました。
もう採点するときに、100〜80の数字が書いた紙を用意して、それを消していっているのだろうか。
そんなようにも思える。
ちなみに、2021年KOCで、飯塚さん、小峠さんの採点も割と理想型であったことを書いておきます。
さあ、もうすぐM-1決勝。
審査員の顔ぶれも変わらないので、決勝経験者とこれまでの点数を振り返ってみたいな。